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バラの系譜

現在、私たちが栽培している色が豊富で形が美しい、そして四季咲き性のバラはどのようにできたのでしょうか。野山に咲いている一重咲きの野生バラと、巨大輪との間には一見、関係がないように思われますが、長い年月の間に野生バラが自然交雑や突然変異を繰り返し、さらに人為的な交配も加わって現代のバラが生まれたのです。
薬用、香料用として始まり、その起源は今から3千数百年前、古代ペルシャといわれています。ギリシャ、ローマ時代には広く栽培され、ローマ人は生活の中でバラを多用しました。香料用のバラがもとになり、鑑賞用のバラとして、オールドローズと呼ばれる一連の品種群がヨーロッパで成立します。
一方、中国でもバラ栽培の古い歴史があり、自生の野生種をもとに、独自の香りを持つ品種群が発達していました。それらはヨーロッパのバラにはない四季咲き性もそなえていました。
この中国のバラが18世紀末にヨーロッパに渡り交配され、栽培バラは四季咲き性のモダンローズとして一大発展することになります。

バラの系譜図 ロサ・ムルティフローラ[ノイバラ] ロサ・キネンシス[コウシンバラ] ロサ・ガリカ ロサ・ダマスケナ ロサ・ギガンテア ロサ・ルキアエ[テリハノイバラ]


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